毛利元就の国語テスト「三本の矢」の知将

毛利元就のイラスト
毛利元就(もうり もとなり) 1497年〜1571年
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A4・横向き/1枚目が問題、2枚目が答えです

戦国武将というと、強い兵を率いて力で押す姿を思い浮かべるかもしれません。毛利元就は、その正反対でした。もともとは小さな豪族の次男坊。それが知恵ひとつで、中国地方のほとんどを治める大大名になったのです。

「乞食若殿」と呼ばれた少年

元就は、安芸の国(今の広島県)の小さな豪族の家に、次男として生まれました。

十歳のころに父を亡くし、続いて母も失います。しかも家来に城を奪われ、住む場所さえなくなりました。あまりに貧しかったため、「乞食若殿」とあだ名されたと伝えられます。

跡をついだ兄も若くして亡くなり、その子も亡くなって、二十七歳の元就がようやく家をつぐことになりました。それでも毛利家は、周りを大内・尼子という二つの大勢力にはさまれた、いつ潰されてもおかしくない小さな家でした。

力では勝てない。だから元就は、頭を使いました。

厳島の戦い——嵐の夜の大逆転

元就の知恵がもっともよく表れたのが、一五五五年の厳島の戦いです。

相手は陶晴賢。主君を倒して力を握った武将で、その軍はおよそ二万。対する元就はわずか四千ほどでした。まともに戦えば勝ち目はありません。

そこで元就は、厳島という海に浮かぶ島に小さな城を築き、わざと敵を誘い込みます。狭い島の中では、二万の大軍も思うように動けないからです。

陶軍が島に渡ってくると、元就は動きました。嵐の夜、だれもが「こんな海は渡れない」と思ったその夜に、味方の村上水軍の船で島の裏側へ回りこんだのです。翌朝、山を越えて背後から一気に攻めかかりました。

不意をつかれた陶軍は大混乱に陥り、晴賢は敗れます。「日本三大奇襲」の一つに数えられる戦いです。

この勝利をきっかけに、毛利家は中国地方のほとんどを治める大名になりました。

三本の矢の教え

元就といえば、「三本の矢」の話が有名です。

年老いた元就が、三人の息子を枕元に呼びました。まず矢を一本ずつ渡し、「折ってみよ」と言います。三人は簡単に折りました。次に、三本を束ねて渡し、「これを折れるか」と言います。三人とも折れませんでした。

元就は言いました。「一本ならたやすく折れる。しかし三本まとまれば折れぬ。お前たちも同じだ。三人が力を合わせれば、毛利は決して滅びない」。

じつはこの話、後の時代に作られたものだといわれています。ただし元就が三人の息子に宛てて、「三人が仲良くすることこそが大事だ」と長い手紙を書き送ったのは事実です。その手紙は今も残っています。

元就は七十五歳まで生き、当時としては長寿でした。孫の輝元の代に毛利家は関ヶ原で敗れますが、それでも家は明治まで続きます。元就の願いは、かたちを変えて叶ったといえるかもしれません。

毛利元就の年表

1497年安芸の国(今の広島県)に生まれる
1523年二十七歳で毛利家をつぐ
1555年厳島の戦いで陶晴賢を破る
1557年三人の息子に「三子教訓状」を書き送る
1566年尼子家を降し、中国地方のほとんどを治める
1571年七十五歳で亡くなる

もっと知りたい 毛利元就の豆知識

三本の矢は後の作り話?

枕元で矢を折らせた話は、後の時代に作られたものといわれます。ただし元就が「三人仲良く」と長い手紙を書いたのは本当で、その手紙は今も残っています。

サッカーチームの名前になっている

広島のサッカーチーム「サンフレッチェ広島」の名は、日本語の「三」とイタリア語で矢を意味する「フレッチェ」を合わせたものです。元就の三本の矢から名づけられました。

厳島神社を大切にした

厳島は神の島とされ、戦の場にすることはためらわれる場所でした。元就は勝ったあと社を清め、厳島神社を手厚く保護しています。今の世界遺産の姿には、元就の力添えもあるのです。

毛利元就のテスト(小学1・2年生用)

印刷せずに、この画面のまま読んで答えることもできます。 答えはいちばん下にあります。

読みもの

一本の矢は、かんたんにおれます。では、三本たばねたら、どうでしょうか。安芸の国(今の広島県)の毛利元就は、三人のむすこにこの「三本の矢」をわたして、大切なことをつたえました。

「一本ではおれる矢も、三本たばねればおれない。三人が力をあわせれば、毛利はまけない」。その後、むすこたちは、父のおしえをまもり、たすけあって毛利の家を大きくしました。

元就は、ちえで戦う名人でもありました。厳島の戦いでは、あらしの夜にこっそり海をわたって、大ぐんにふいうちをかけ、見ごとにかちました。

こうして毛利家は、中国地方のほとんどをおさめる大名になりました。ちえと、かぞくの力。それが元就の強さでした。

えらぶ問題

  1. 元就がむすこにわたしたものはどれですか?

    • ①三本の矢
    • ②三本の刀
    • ③三本のはた
  2. 元就がとくいだったことはどれですか?

    • ①ちえ
    • ②ちからずく
    • ③うんのよさ

書く問題

  1. ふいうちをかけたのは、どんな夜でしょうか?

  2. 三本たばねた矢は、おれますか、おれませんか?

漢字の問題

かん字に直して書きましょう。

  • ⑴みなみ
  • ⑵いわやま
  • ⑶おや
答えを見る

えらぶ問題 ⑴①⑵①

書く問題⑴あらしのよる ⑵おれない

漢字⑴南 ⑵岩山 ⑶親

書く問題は、答えと言葉づかいがちがっても、 意味が合っていれば○にしてあげてください。

プリントの見本

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わりばし1本と3本で、実際に「三本の矢」を試してみてください。体験とセットになった知識は忘れません。

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