シャチの国語テスト海のギャングと呼ばれる、いちばん賢いハンター

シャチの基本データ
| 分類 | ほ乳類(マイルカ科) |
|---|---|
| すむ場所 | 世界中の海(南極からあたたかい海まで) |
| 大きさ | 体長6〜9メートル/体重3〜5トン |
| 泳ぐ速さ | 最高で時速70キロほど |
| 食べもの | 魚・アザラシ・クジラなど(群れによって違う) |
シャチは「海のギャング」と呼ばれます。自分より大きなクジラにも、サメにも向かっていくからです。けれども本当にすごいのは、力ではなく頭のよさのほうです。シャチは作戦を立て、仲間と分担し、そのやり方を子どもに教えます。
力ではなく、作戦で狩る
シャチの狩りで有名なのが「ウェーブウォッシュ」と呼ばれるやり方です。氷の上で休んでいるアザラシを見つけると、数頭が横に並び、いっせいに同じ方向へ泳ぎます。すると大きな波が起き、その波でアザラシを氷から滑り落とすのです。
これは一頭ではできません。泳ぎ出すタイミングも、並ぶ間隔もそろえる必要があります。つまりシャチは、仲間と息を合わせて一つのことをやりとげているのです。
しかもこのやり方は、生まれつき知っているわけではありません。大人が何度もやって見せ、子どもがまねをして覚えます。人間が仕事を教えるのと同じことを、シャチはしているのです。
群れごとにちがう「ことば」
シャチは家族の群れで一生をすごします。子どもが大人になっても母親のそばを離れない群れもあります。
おどろくのは、群れごとに鳴き声のパターンがちがうことです。同じ海にいるのに、別の群れとは声がまったく違います。研究者はこれを、人間の方言のようなものだと考えています。
食べるものも群れによって違います。魚しか食べない群れ、アザラシしか狙わない群れ、サメを専門にする群れがいます。同じシャチなのに、暮らし方がまるで違うのです。
音で「見る」
深い海の中は、光が届かず真っ暗です。そこでシャチは、高い音を出して周りの様子を知ります。出した音が何かに当たってはね返ってくるのを聞き分けるのです。
この仕組みを「エコーロケーション」といいます。コウモリが暗い洞窟で使っているのと同じ方法です。海と空、まったく別の場所にすむ動物が、同じ答えにたどりついたことになります。
シャチはこの音で、魚の大きさや、砂の中に隠れているかどうかまで分かるといわれます。目で見るより正確なこともあるのです。
📏 シャチの大きさをくらべてみる
| シャチ(オス) | 体長 約8メートル |
|---|---|
| 路線バス | 全長 約9メートル |
| 軽自動車 | 全長 約3.4メートル |
シャチ1頭は、だいたい路線バス1台ぶんです。それが時速70キロで泳ぐと考えると、速さの意味が変わって見えてきます。
シャチのテスト(小学3・4年生用)
印刷せずに、この画面のまま読んで答えることもできます。 答えはいちばん下にあります。
読みもの
シャチは、広い海に住む生き物の中で、一番強いといわれる動物です。南極の氷の海から、あたたかい海まで、世界中の海でくらしています。体の長さは六メートル、重さは五千キログラムにもなります。黒と白のもようの大きな体で、時速七十キロメートル近い速さで泳ぎ、自分より大きなクジラや、きょうぼうなサメさえおそうことがあります。そのあまりの強さから、海のギャングとよばれることもあります。
シャチのすごいところは、その頭の良さです。仲間と力を合わせ、作戦を立ててかりをします。( )、氷の上で休むアザラシを見つけると、みんなでいっせいに泳いで大きな波を起こし、その波でアザラシを氷からすべり落として、つかまえてしまうのです。
遠くのえものをさがすとき、シャチはちょう音波(人間には聞こえない高い音)を出します。その音がえものに当たってはね返ってくるのを聞き、魚のいる場所やまわりの様子を知るのです。これは空をとぶコウモリが使っているのと同じ、すぐれたしくみなのです。
シャチは、家族をとても大切にする動物でもあります。親子や兄弟がむれになって、一生いっしょにくらします。むれごとに鳴き声の『ことば』がちがっていて、まるで人間の方言のように、自分たちだけのことばで話し合っているといわれます。力が強いだけでなく、仲間思いで頭の良いシャチは、まさに『海の王者』なのです。
えらぶ問題
シャチは、どんなむれでくらしていますか?
- ①一頭だけでくらす
- ②家族のむれでくらす
- ③魚のむれでくらす
文しょうの( )に入る言葉はどれですか?
- ①たとえば
- ②しかし
- ③けれども
書く問題
アザラシをつかまえるとき、何を起こすでしょうか?
むれごとの鳴き声は、まるで人間の何のようですか?
漢字の問題
かん字に直して書きましょう。
- ⑴しゅくだい
- ⑵のうぎょう
- ⑶えき
答えを見る
えらぶ問題 ⑴② ⑵①
書く問題⑴大きな波 ⑵人間の方言。
漢字⑴宿題 ⑵農業 ⑶駅
書く問題は、答えと言葉づかいがちがっても、 意味が合っていれば○にしてあげてください。
プリントの見本

A4サイズ・横向きで印刷してお使いください。
A4・横向き/1枚目が問題、2枚目が答えです
シャチに会える場所
- 鴨川シーワールド千葉県鴨川市
日本でシャチを飼育している数少ない施設です。パフォーマンスでは、水しぶきの量におどろかされます。
- 知床の海北海道
春から初夏にかけて、野生のシャチが群れで現れることがあります。観光船からの目撃例が多い海域です。
※ 開館日・時間・料金は変わることがあります。おでかけの前に、 各施設の公式ページでご確認ください。
もっと知りたい シャチのこと
「ギャング」なのに人は襲わない
海のギャングと呼ばれますが、野生のシャチが人を襲って命を奪った記録は、ほとんど確認されていません。人を食べものだと思っていないためだと考えられています。
イルカの仲間で、いちばん大きい
シャチは名前に「クジラ」がつきませんが、分類上はマイルカ科、つまりイルカの仲間です。イルカの中でいちばん大きな種類がシャチです。
おばあちゃんが群れを導く
シャチの群れは、年をとったメスが先頭に立つことが多いと分かっています。えさの多い場所や危ない場所を長年の経験で知っているからだと考えられています。
👨👩👧 おうちの方へ
「どうしてシャチは、みんなで一緒に泳ぐんだと思う?」と聞いてみてください。「一頭じゃ波が作れないから」まで出てきたら、文章の仕組みをきちんと読めています。